ラジコン草刈機を自作してみることにした。①
QzssとかGNSSとか仕事柄よく使うが、せっかくなのでプライベートで活用してみることにした。
じつは自作したい理由はもっと切実なのである。
最近の夏場の暑さは殺人的で、自宅の草刈りで死にそうなぐらいに頭が痛くなる。田舎の畑は広いのだ。1000坪(3300㎡)・・・。毎年きっと半分熱中症になっているに違いない。このままでは体がもたない。自動制御できる草刈りがあればとネット検索。
たっ高い!!こんなに値段がするものなのか。自家用に使えればいいのに・・。戦車みたいのいらないのに・・・。
仕方がないので自作することにした。
ドローンの制御ソフトを利用して何とかできないかと探してみると、ArduPilot
なるものがフリーであるではないか。これだ!
このオートパイロットソフトウェアのローバータイプを使えばなんとかなりそうだ。
GPSとローバーで検索、はじめ研究所を閲覧。ほー、ラジコン車を制御するのか。
まず車体がないとだめなのね。あたりまえか。
よし、じゃRC草刈り機を最初に作って、その次の段階でオートパイロットソフトウェアを組み込もう。
ということで、RC草刈り機を自作した。
ゴツくなってしまった・・・。
しかし、なんとか軽ワゴンで運搬できるサイズでよかった。
DCモータ―2個×2(4WD)をRCで制御し前進、後退、左右の動作をさせる。
(いわゆるZERO TURNができる仕様)
草刈りの動力はエンジン式にする。
モーターの電源は、18Vリチウムイオンバッテリーを数個使う。
草刈り作業を1時間ほどと推定し、1時間連続運転できることを目安に設計する。
農地や傾斜地(25度ぐらいまで)でも使えるようにする。
駆動部は多少オーバースペックにして余裕を持たせ使用するようにした。電気系統のギリギリ設計は不具合を起こす印象があるので。
まず、草刈り部分は、ヤフーオークションでエンジン草刈り機のジャンクを落札、整備した。
バイクに乗っていたころ以来のエンジンいじり。キャブを分解掃除して、リコイルスターターを引く。かかったーかかったー。エンジンがかかってウレシイ。よしいい調子だ。
この草刈り機をL型アングルで組んだ躯体で抱き込むイメージで車体を作製。
ホームセンターで普通に入手できる材料を使っているのでメンテが容易になるはず。
ハブは最も重要だと思う。
草や蔦が絡まると大変そうなのでチェーンは使わずに直接DCモータにハブを取付けダイレクトドライブにした。
駆動部に使用するモーターは、中華製車いす用DCモーター24V250W4個をアマゾンから調達。このモーターを全力で使用してZERO TURNすると土の地面が掘れてしまうぐらい超強力らしい。
電源はマキタタイプ18Vリチウムイオンバッテリーを並列で2個使用し、DC昇圧レギュレーターで24V、20Aにしてデュアル制御モータードライバーに接続。便利なドライバーがあるものだ。安いのにこれだけでZERO TURNタイプの制御が簡単にできる。マレーシア製。恐るべしマレーシア。
通信機は近藤科学MC-8 2.4GHz MX-F 送受信機セットを採用。
電源の並列回路には電流逆流防止の整流ダイオードをつけないとバッテリーの劣化が激しくなるとのこと。つけることにした。
ダイオードは発熱しながら仕事をするようにできているらしい。バッテリーも高温になるとよくないので、制御ボックスに冷却ファンを取り付けた。
冷却ファンの電源は別に5Vポータブルバッテリーを使用した。RC受信機から電源を取ると電流不足となり送信距離が縮まったり誤動作を起こしたりすることがあるらしいので。
よし。では試運転だ。